65番 三角寺から70番 本山寺まで(2日間コース)

65番から70番までの44.3kmを2日間で歩きます。
66番への道は四国88箇所霊場で最高所にあり遍路ころがし最後の難関です。
66番へは全長2600mの巨大ロープウエーが存在するが、歩き遍路には無縁の俗物です。
我々は境目峠、曼陀峠と県境に沿って尾根道をひたすら歩きます。そしてたどり着いた66番頂上から見る景色を堪能したら、ロープウエイを左に見ながら67番に降りていきます。
野宿地はロープウエイ下車駅近くの東屋か白藤大師堂。



<各札所と野宿候補地、温泉、銭湯の情報ーー場所情報はKMLファイルに入っています>
65三角寺(さんかくじ)
愛媛県四国中央市金田町三角寺75にある高野山真言宗の寺院。聖武天皇の勅願により行基菩薩が開基し、弘法大師がご本尊の十一面観世音菩薩を刻まれさらに不動明王を刻み三角形の護摩壇を築き21日間に降伏の秘法を修された。三角寺の寺号はこの護摩壇に由来する。由霊山(ゆれいざん)、慈尊院(じそんいん)と号す。三角寺山(海抜450m)の中腹にありかつてはかなりの厳しい山道を登らねばならぬ難所寺であったという。伊予国最後の札所である。ご本尊は子安観音、厄除観音として信仰されている。
本尊真言:おん まか きゃろにきゃ そわか
御詠歌:おそろしや三つの角にも入るならば 心をまろく慈悲を念ぜよ

(野宿適地)
佐野バス停
別格14 椿堂

66雲辺寺(うんぺんじ)
徳島県三好市池田町白地ノロウチの雲辺寺山山頂に位置する真言宗御室派の寺院である。弘法大師が16歳の頃、寺の材木を求めて登山した所、深淵な霊山の趣に心惹かれ堂宇を建立したのが始まり。その後、嵯峨天皇の勅によりご本尊千手観世音菩薩を刻み仏舎利と盧舎那仏法印(仏法石)を山中に納め霊場にさだめられた。巨鼈山(きょごうざん)、千手院(せんじゅいん)と号する。
阿波秘境祖谷渓・大歩危七福神霊場めぐりの毘沙門天。八十八箇所中で最も標高が高い札所である。現在はロープウエーが開通してるが歩き遍路には横峰寺を上回る遍路ころがしに思える。
本尊真言:おん ばさらたらま きりく そわか
御詠歌:はるばると雲のほとりの寺に来て 月日を今はふもとにぞみる
(野宿適地)
雲辺寺ロープ駅近く東屋
白藤大師堂

67大興寺(だいこうじ)
香川県三豊市にある真言宗善通寺派の寺院である。嵯峨天皇の勅願により弘法大師が熊野三所権現鎮護の霊場として開基しご本尊の薬師如来を刻んで安置された。後に真言・天台の2宗により管理され大伽藍となったが、その後の兵火で本堂を除き焼失した現存の建物は江戸時代に再建されたもの。小松尾山(こまつおざん)、不動光院(ふどうこういん)と号す。
本尊真言 : おん ころころ せんだりまとうぎ そわか
御詠歌:植えおきし小松尾寺を眺むれば 法のおしえの風ぞ吹きぬる


68神恵院(じんねいん)
香川県観音寺市にある真言宗大覚寺派の寺院。法相宗の日証上人が山頂で修行中海の彼方に神船が浮かんで琴の音が聞こえ、宇佐八幡のお告げがあったのでその神船と琴を山頂に祀った。この神船は神功皇后ゆかりの船であったので、皇后の像も合祀し八幡の本地仏である阿弥陀如来像を安置した。後に弘法大師が巡錫いて阿弥陀如来の尊像を描いて本尊とし霊場とし寺号を琴弾山神恵院とした。明治の神仏分離により八幡宮に安置の阿弥陀如来は観音寺に移され、琴弾八幡宮と神恵院に分離独立し神恵院は観音寺と同居の形になった。
本尊真言:おん あみりた ていぜい からうん
御詠歌:笛の音も 松吹く風も 琴弾くも 歌うも舞うも 法の声々



(野宿適地)
観音寺市総合運動公園

69観音寺(かんおんじ)
香川県観音寺市にある真言宗大覚寺派の寺院。大師は神恵院を霊場に定めた時、神功皇后は観世音の生まれ変わりとして聖観世音菩薩を刻み山の中腹に観音寺を創建しして八幡宮の別当寺として霊場に定めた。山号は七宝山。六十八番札所神恵院(じんねいん)と同じ境内にある。
本尊真言:おん あろりきゃ そわか
御詠歌:観音の 大悲の力 強ければ 重き罪をも 引き上げてたべ




(野宿適地)
琴平公園

70本山寺(もとやまじ)
香川県三豊市にある高野山真言宗の寺院。平城天皇の勅願により弘法大師が一夜の内に建立したと伝わっている。ご本尊の馬頭観世音、脇士の阿弥陀如来と薬師如来はこの時期に彫られ安置された。戦国時代長宗我部の軍勢は寺へ進駐しようとしたが住職に拒まれた為、切り殺してしまう。やがて内陣厨子が開きご本尊の手から血が出ており驚いた武士は境内から退き戦禍を免れた。山号は七宝山(しっぽうざん)。詳名は七宝山持宝院本山寺。開山は空海(弘法大師)と伝える。鎌倉時代再建の本堂は国宝に指定されている。
本尊真言:おん あみりと どはんば うん はった そわか
御詠歌:本山に 誰か植えける 花なれや 春こそ手折れ たむけにぞなる

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ルート情報65番から70番 KMLファイル